■旅日誌
[2016/8] 魅惑のアラブ~カタール、オマーン
(記:2016/10/2 改:2021/7/4)
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GWに引続き、今年は8月にまとまって夏休みをとることができました。貴重な長期連休ですので、今回も無理して遠出することにしました。行先はなぜか今回も中東、ドーハを経由してオマーンへ。憧れのカタール航空のA380に乗るために、再びバンコク経由で8レグ乗りっぱなしの空旅になりました。
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 1日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
成田国際空港、CI101、桃園国際空港、CI65(A340)、スワンナブーム国際空港
8月にきっちり夏休みが取れたのはいつ以来か、ここ数年は記憶がない。とりあえず、え~い休んじゃえ!ということで急遽遠征することにした。とはいえ毎度毎度の準備不足で、チケットと宿だけ押さえてぶっつけ本番。そんなわけで今回もGWに続いて乗りっぱなしの旅、それも途中乗り継いでバンコクへ出て、あらためてリスタートというパターンを踏襲する芸のなさ。(苦笑)ただ今回は、ちょっとケチってCXからCIに格下げ(?)どういうわけか台北を経由することになった。そうは言いながらジャンボがバリバリに飛んでるエアラインなので、旅気分という意味ではこれも一興というもの。
チャイナエアライン・CI101便・台北行き
午前出発の便だった、いつものようにNEXで余裕をもって成田へ向かう。何の違和感もなく成田からチャイナエアラインに乗れるのだから平和な時代が来たもんだ…なんてのは古い人間が考えること。こじんまりとしたラウンジで軽く朝食をいただき出発時間を待つことにした。そして今回のトップバッターCI101便B747-400、ベテランの域に入る機材ではあるが、メインデッキ前方のF開放のC席を予約済み。いざ、乗り込むんでみると、ちょっと年季は入った感じだが、上級クラスらしく余裕のある落ち着いた雰囲気はまずまずといったところ。離陸後、上昇していく安定感はさすがジャンボ、そしてお楽しみの食事タイムとなる。少し迷ったが、メインはワインに合う洋食をチョイス、デザートをいただきあとは一路台湾を目指す。
チャイナエアライン・CI101便・台北行き
台湾上空に差し掛かり、一旦海上に抜けて桃園空港には南側からのアプローチとなった。西日を受け、滑走路に搭乗機の影を見ながらタッチダウン、降機後、何となく機体番号を確認していると隣にはスカイチーム塗装のB747が姿があった。(蛇足:あとで何度かお目に掛かることになるとは思いもよりませんでした。)さて、往路というと台湾には全く見向きもせず素通り。強いて言えば初のCIラウンジが話のネタってところだろうか。バンコク乗り継ぎまで過ごすターミナル1のラウンジは雰囲気もよく、それなりに立派だった。さて、引き続き鯨飲馬食モード全開で行きましょう。(苦笑)
チャイナエアライン・CI101便・台北行き
台北からバンコクへ再びCI便に乗り継ぐのだが、これまた偶然にもGWに乗った機材と同じ4発機のA340だった。予約するときは気付かなったが、CI65便バンコク経由でアムステルダムまで行くと知って納得。それほど遅れることもなく台湾を出発、程よく埋まったC席搭乗機の機齢を考えると、まぁこんなものかといった感じだった。遅めの夕食もがっつりいただき、デザートのアイスを終えたところで体を休めることにした。そして日付が変わったあたりでもう間もなく着陸のアナウンスが入る。大都市バンコクの夜景を見ながらスワンナプームへ到着。入国手続きを済ませ、荷物を受け取ったあと、GWのときに過ごしたベンチで一晩明かして、朝一の出発に備えることになった。
チャイナエアライン・CI56便・バンコク行き
 2日目
ルート概略
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スワンナプーム国際空港、QR831(A380)、ハマド国際空港、QR1136、マスカット国際空港
ところで、今回の旅程も思い付きで決めたのだが、伏線がなかったわけではなく、きっかけはやはり先日のGWにさかのぼる。というのも、スワンナプームで見かけたカタール航空のA380が記憶にあって、エミレーツエティハドと来れば乗りたくなるというのもの…。(いや、違うと思うけど?)そんなわけで、ドーハ=バンコク間を調べてみると意外と本数がありそうだったが、いかんせん先立つもの(コスト)を無視するわけにはいかない。まぁ、ここで引き下がらないところが卑しいというか、しつこいというか、ひと捻り、、、と、あ~ら不思議、ドーハ乗り継ぎ便を利用すると単純往復するよりうまくすれば8~10万くらい安くなるルートがあることが判明、俄然やる気が出てきた。(もちろん、Cクラスね♪)ところで、、、ドーハって一体どこ?乗り継ぐって言ってもどこに行くのよ?(爆)(余談:別のところでA380に乗ったときの旅日誌はこちらをご覧ください。KESQTGEKOZCZEYMH
カタール航空・QR831便・ドーハ行き
最後は起きてるような寝てるような状態でボーっと過ごし、出発3時間前になったので搭乗手続きを済ませる。そしてなぜか案内されたのがTGのロイヤルシルクラウンジ、前にも違うアライアンスのラウンジがあてがわれたことはあったが、そうは珍しくないことなのだろうか。最初は朝の混雑時とあって空いてる席を見つけるのがやっとだったが、気が付けば人の数はぐっと減っていた。そしてそして、毎度の勢いで乗っちゃうことになったQRA380!朝9時出発のQR831便ドーハを目指す。アッパーデッキに乗り込むとずらっと並んだへリボーン式座席が、、、いいね、いいね!これから過ごす数時間に思いを馳せると、やはりテンションが上がってくるというもの。何かと競合する中東3社だが、EKともEYともガラッと雰囲気が違う。思わずきょろきょろしてしまったが、徹夜明けの早朝ということもあり、ウェルカムドリンクはアルコールを避けてフレッシュジュースを、、、アメニティーのポーチとともに受け取る。さぁ、興奮冷めやらぬ中、いよいよ出発。ところで、カタール航空の名物というか、噂の機内安全ビデオを初めて見たがサッカー絡みの物語仕立てになっていて、スポンサー契約しているFCバルセロナの選手も出演するという何ともユニークで豪華な代物!英語版のみならずアラビア語版にも思わず見入ってしまった。
カタール航空・QR831便・ドーハ行き
時間の感覚も完全にマヒしていたが、QR831便バンコク発ち一路ドーハに向かう。ただ、出発地時刻でまだ朝だったので、1回目の食事は軽めのブランチが用意されていた。ついつい欲張ってしまうところだが、少々自重して軽めにチョイス。あくまでもこれは個人的な印象だが、座席バーカウンターなどハード面は各社様々で単純比較はできないものの、機内エンターテインメントメニューはEKの方が上、食事EYQRの方がいいように思えた。映画を見たり少し横なったりした後、残り時間もあと少しかなぁ~なんて考えていると、CAさんが「ランチでもいかが?」と声を掛けてくる。こういうときは無難に「おすすめは?」と返すと「フィッシュを使ったヌードルでもいかがでしょう?」とのこと。しばらくすると、これまたお上品なフライド・ヌードルが出てきた。そうそうそう、、、こういうサービスがたまらんのですよ!
カタール航空・QR831便・ドーハ行き
洗練されたサービスも6時間ほどで終幕を迎え、到着地ドーハへと降り立つ。カタールの首都ドーハにあるハマド国際空港は開業間もない真新しい空港で、いかにも中東らしく規模や豪華さは世界でも比類ないものだという。ドアオープンは現地時間でお昼ちょっと前、次の乗り継ぎまで7時間ほどある。といっても、退屈しそうもないことは容易に想像がつく。免税店などの数もそうだし、至れり尽くせりといった施設はあちこちにある。もちろん、ラウンジの数も充実しているようだった。特に買い物目的ではなかったが、さらっとひと通りまわってみたあとで、ラウンジへ行って落ち着くことにしよう。
ハマド国際空港
今回もCクラスを奮発したのでQRのラウンジへ向かうと、入口へつながるエスカレータの前でチケットをチェックされ、どうやらここではなく、別のところへ行けとのこと。何も知らないとは怖いもので、教えてもらった場所に着いてみると何とそこはアル・サファ・ファーストラウンジ、、、そうか、ドーハ=マスカット間はファーストクラス扱いだったんだ!とんでもない空間は、そんじょそこらのホテルより遥かに豪華でお洒落…。とりあえずレセプションに立ち寄ると「時間があるのでクワイエットルームを準備しましょう」ということになった。少し離れた場所に案内され、受付らしきところで搭乗券と引き換えにカードルームを受け取り、さらに奥まったところまでアテンドしてもらうとビジネスホテルのような部屋が準備されていた。最初はシャワーが使えればいいかな?くらいに考えていたのだが、おお、これは何とも凄いぞ。2、3時間”部屋に滞在”したあと、ラウンジ内のレストランエリアへ向かうと、これまたハイセンスなこと…。あまりのことにくらくらしそうになったが、とりあえず軽く食事をしたりして、気が付けばあっという間に7時間の乗り継ぎは過ぎてしまった。
ハマド国際空港・アル・サファ・ファーストラウンジ
そして今回の最終目的地はというと、古き良きアラブが残っていると言われてるオマーン。アラビア半島の東端にあり、海と砂漠と山に囲まれ、首都はマスカット。自分もそうだが、日本ではサッカーのときに耳にすることくらいしか印象がない。絶対君主制の国だが、潤沢なオイルマネーのおかげでインフラも整い教育レベルも高く治安も悪くないという。ただ、UAEやカタールのように、妙なバブリーな発展をしている向きはなく、比較的素朴な空気を感じることができるとも。相変わらず行先を決める上では、どうしてもここへ行きたいというのではなく、乗りたい飛行機に乗ったら行先がここなってしまったといわけで…。
カタール航空・QR113便・マスカット行き
そんなことはともかく、前半戦の最後となるのはQR1136便ドーハからマスカットまでは1時間半ほど、ちょっと調べてみたところ羽田-函館くらいの短距離フライトで、ラッキーなことにB787-8に当たる。へリボーンタイプの上級席は快適そのもの、これなら長時間乗っていても全然平気だろうけど…。ウェルカムドリンク代わりにサーブされたのは、アラビックコヒーとデーツ、いよいよやってきたな…という気分だった。一応、食事も提供されたが、これまたアラブな味わいがを楽しむ。そして、本当にあっという間にマスカット国際空港に到着。搭乗機を降りてから、到着ターミナルまではバスで移動、心配だったアライバルビザの購入も2時間かかった某国と違って1分で終了。まぁ、一旦は日本円で断られたのだが、USDを持っておいてよかったかも…。続いてパスポートコントロールへ、、、白いカンドゥーラを身にまとった長身細面のヒゲ面の若いお兄ちゃんは、いかにも中東の人って感じだった。夜遅い時間だったので空港からの移動が心配だったが、あまり冒険はせずタクシーカウンターでメータータクシーを案内してもらい速攻ホテルへ向かうことにした。多分、かなりの割高だったと思うが、120キロですっ飛ばしてもらい無事に目的のホテルに到着。とりあえずこれでひと安心、チェックインもスムーズに済ませることができた。ふぅ~~こうして2日間の移動は終了した。
マスカット国際空港
 3日目
ルート概略
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マスカット、スルタン・カーブス・グランド・モスク、マトラ、オールドマスカット
今日は乗りっぱなしひと休みで、1日マスカットに滞在して過ごすことにしている。昨日は深夜の到着だったのでよく分からなかったが、ホテルの建物は多少古いもののスタッフの方も愛想よく、雰囲気はそれほど悪くはない。豪華な5つ★ホテルももちろんそれはそれでいいが、ランクは下でも当たりの部類に入るのではないだろうか?疲れ切ってたので寝起きはいまいちだったが、朝食をとって徐々にエンジン始動。とりあえず観光でも…といったところで何も分からず、ここはひとつ無難にグランドモスクへ行ってみることにした。ところが、準備不足は否めず、たまたまホテル近くにあった乗り合いタクシー(あらかじめ決められたルートを通るバン)の乗り場に行ってみたところ「お前はタクシーで行った方が絶対に楽だ」という言葉に乗じてその場に居合わせたタクシーに乗り込むことにした。ちなみにオマーンは完全な車社会、公共交通はほとんど期待できまず、レンタカーを借りるのもひとつの手ではあったが、さすがにそれは止めておいた。
スルタン・カブース・グランド・モスク
タクシーだと価格交渉がとても面倒なのだが、暑いし(ご多分に漏れずここも40℃近くまで気温が上がる)遠まわりしてやっかいなところに迷い込んでも面倒なので、今日はタクシー移動と決め込む。あとで振り返ってみてもどの運転手さんもほぼ英語は堪能で、いい人もいればそうでない人も交じってる感じ、、、大抵、あいさつ代わりどこから来た?と聞かれ、日本人だと答えると話が弾み「やっぱ日本車は最高だよね♪見ろよ、みんなトヨタだぜ!」とか「俺は雪が見たいんだ!」とか「アニメがたまらなく好きなんだけど、お前もアニメは見るのか?」とか「お前はSONYのモバイルフォンを使ってるのか?!」とか、、、中東の国の人って、日本に一目置いてると言うが、あながち嘘じゃないかも…。ちょっと話が脱線したが、最初の運転手さんはとても話好きで、ずーと道路沿いの案内をしてもらった。それと印象に残ったのが、国王(スルタン)を尊敬していることと、ムスリム(=イスラム教徒)の思いを伝えたがってることで、ひと括りに中東と言ってしまうのは違うかな?とあらためて思った。そうこうしてるうちにグランドモスクへ到着、ここで1枚写真を撮っておくといいよ…と勧められ一旦車を止めてもらい、遠景を眺め見ておく。
スルタン・カブース・グランド・モスク
正式には国王の名前をとって、スルタン・カブース・グランド・モスクといい、白亜建物はムスリムではない観光客にも開放されている。アブダビのモスクは別格としても、ここのモスクもまた圧倒的存在感を示している。4つの尖塔など、遠目には古いように見えなくはないが、完成したのは確か21世紀になってのこと。荘厳建物のまわりの回廊も粛然としても、暑さを一瞬忘れてしまいそうだ。早速建物の中に入ってみよう。冷房の効いた大礼拝堂内装もまた豪華煌びやか、とてつもないシャンデリア、壁や天井に施されたモザイク模様、そしてなんといっても圧巻なのは手織りの絨毯、、、思わう時間を忘れてしまいそうだったが、朝早めの訪問だったたので、落ち着いてゆっくり見てまわることができた。
スルタン・カブース・グランド・モスク
そしてマトラという港町へ場所を移動する。こういう場所で声を掛けてくるのは下心が見え隠れするので、タクシー料金は適当に値切ってみたが、まだいまいち相場がつかめない。途中ガススタンドに寄ってみたりと、マイペースなところもあったが、20分ほど走って港の近くへ到着、最初の運転手さん同様、スルタンの船が着いたばかりだという話の通り、大きな貨物船が停泊していた。そしてまずはマトラスーク市場)探索から。ドバイのスークは強引な客引きがドン引きだったが、ここは素朴な感じがしてアラブ雰囲気を感じることができる。徐々に慣れてきたところで少し奥のまったところへ足を踏み入れてみよう。ところどころで乳香のお香が焚かれ、やや怪しい空気はあったがそれほど危険ではないようだ。現金が乏しくなってきたので両替をしておいて、朝から心配だった飲料水も多めに調達する。
マトラ
さてと、まだまだ時間は十分にあるし、オールドマスカットまでさらに足を延ばしてみようか。距離的には歩けなくもないようだったが、問題はこの気温。ま、いいか、行けるところまで行ってみるか。海沿いの交通量の多い道をとぼとぼと歩いていく。ごつごつとした岩や、不思議な形をした展望台小高い山の上にはところどころにフォートと呼ばれる要塞がある。そしてマスカットゲートを通ってオールドマスカットへ差し掛かる。特に何か目的があったわけではないが、国立博物館の正面から先にある宮殿に向かって歩いてみることにした。
マトラスーク
さすがにこの暑さの中、歩き続けるのも辛くなってきたので、日陰の場所を探して少し休憩。もちろん宮殿の中に入ることはできなかったが、周辺をぐるっとまわってミラニフォートの麓まで来たところで折り返し、帰りはタクシーを利用することにした。「気にするな、料金は気持ちだけでいいよ」なるほど、そんな運転手もいるんだ…と感心したところでマトラスークまで戻ってきた。そして港沿いを少し歩いてみて、適当にちょっと遅めのお昼にする。とりあえずローカルなレストランで地元の雰囲気に触れて、、、と言っても、パキスタンかインドの出稼ぎ相手のお店だったりするのだが、まぁ、その手の料理が好きなんで…。他にも席が空いてるのに正面には相席でおっさんが座り、水なんぞ注いでくれたりして…。(苦笑)少し落ち着いたところでもう一度スークへ戻り街歩きを続ける。金ぴかなお店雑貨を売るお店迷路のようなところを抜けて裏道へ回ったりもする。歩き疲れたところでホテルのあるルイ地区まで帰ることにした。そうだ、スーパーマーケットにでも寄ってみるか、、、買い物を済ませコーヒーショップ白い建物が立ち並ぶ帰り道をトボトボと歩いて帰途についた。
オールドマスカット
 4日目
ルート概略
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ルイ、マスカット国際空港、QR1137、ハマド国際空港
マスカット滞在3日目だが、これから折り返し後半戦。今回は往路と同じルートを逆に辿って日本まで帰っていくことになる。といっても、今日は夜遅いフライトだったので、頑張ればあと1日使うことができたのだが、そこまで駆り立てる高揚感(?)もなく、レイトチェックアウトギリギリまで体を休めることにした。まぁ、一歩建物の外へ出ればそこは灼熱地獄だし、そもそも今日は金曜なのでイスラムの休日。多分、博物館なんかは入れないはず。そんなわけで、お昼だけは…と思ってホテルまわりルイ地区を歩いてみる。比較的この辺り新しい建物が多いのだが、マスカットの街白いきれいな建物と遠くのごつごつした岩山がとても印象的。結局、クロックタワーをさらっと眺めるだけであっけなく退散したが、お昼はバーガーキングではなくKFCに。ところが正午で閉店、そそくさと退散、、、多くの人がモスクに向かって移動していたが、そういう生活パターンであることがうかがえる。
ルイ地区
できればあと1、2時間は涼しい部屋で過ごしていたかったが、タイムリミットが来たところでチェックアウト。相変わらず外は立ってるだけで干上がりそうなので、さっさと空港へ移動してしまうことにした。例の乗り合いタクシー乗り場に向かうと、クラクションで手招きするドライバーが話し掛けてきたので近づきまずは交渉成立。行きのメータータクシーの半額で吹っ掛けようとしたら、その前にもっと低い値段が出てきたので、まったく肩透かしだった。時間があるなら知り合いのところで食事をしていかないか?とか、パトカーに追い抜かれたときだけひょいとシートベルトをする振りをしてにっこり笑ったりと、そんな感じでハイウェイを飛ばしてもらい空港へ到着。いちいち運転手の相手をするのも楽しいような、面倒なような複雑な気分だった。
ルイ地区
空港へ行けば適当に過ごす場所くらいあるだろうと思ったら、昔ながらのかなりごちゃっとした建物はあまり環境はよろしくなかった。ちなみに新しいターミナルは鋭意建設中、第一番目のセキュリティチェックを抜けてエアラインカウンターがある場所へ入ったものの、ゲートオープンは出発3時間前から。うわぁ~どうしよう、、、そういやぁ10年前のインドの某空港もこんな感じだったけ?それでも運よくベンチに座れたので、時間つぶしに旅日誌の原稿なんぞ書き始めると、となりのおっさんがWi-Fiのつなげ方が分からん!と困った様子で話しかけてきたのでしばしお相手、パスコードをSMSで受け取る仕組みだったが、どうにか無事開通。オマーンのSIMを持ってるのになぜ使えない?とぼやいていたが、よかったよかった…なんて言ってたら、アザーンが流れてくる。おお、非日常というには、結構凄いところにいるかも…。
ルイ地区・クロックタワー
ようやく時間になり、お隣さんに別れを告げ搭乗手続きに向かう。そうだそうだ、残った現金はUSDに変えておくか。出国手続きを済ませ、すぐ近くにあったラウンジでひと呼吸おく。さほど広くはなかったが、あらためてアラビックコーヒーでデーツをいただく。食事とまではいかないが軽く飲み食いして時間をつぶし、ちょっと距離のあった搭乗口向かう。きっと新しいターミナルは立派になるんだろうな…なんて思いながらいくつかお店の前通り過ぎて行き、指定されたゲートでチケットのチェックを受け中に入る。そうそう、この空港にはボーディングブリッジがないので、全てバスでの搭乗となるため、効率は悪そうだった。そしてそのバスを待っていると、隣に座ったおっさんが突然話しかけてくる。「お前、Wi-Fiのつなげ方、知ってるか?どうもうまくいかんのだが…」おっと、さっきの人で権利使い果たしちゃったんだけど。
カタール航空・QR1137便・ドーハ行き
バス搭乗機へ向かい、ドーハ行きQR1137便に乗り込む。こんど機材はB773、やはりここでもアラビックコーヒーとデーツでお出迎え。往路同様、短距離フライト食事は出るものの、あっという間にドーハへ到着してしまった。帰りは乗り継ぎが順調だったのであまり時間がなく、それでもアル・ムルジャン ビジネスラウンジ立ち寄ってみることにした。こちらはこちらで開放的凝ったデザインで、やはり圧倒されるばかり。蛇足だが、ある条件を満たせばトランジットついでに無料の市内観光ツアーにも参加できるんだそうで(ただし先着順&1日4回なので競争率は高そう)カタール航空、太っ腹!ところで、あの黄色い巨大クマは、何の意味があるんだろうか?自撮りする人の流れは途切れることがなかった。
アル・ムジャン・ビジネスラウンジ
  5日目
ルート概略
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ハマド国際空港、QR836(A380)、スワンナブーム国際空港
そしてドーハから再びバンコクへ、、、帰りもA380バンコク行きQR836便は真夜中2時前の出発だったが、そこそこ座席は埋まっていた。とりあえず夜食をオーダして、何だか惜しい気もするがその後でひと眠りする。どれくらい経っただろうか、目覚め後のリフレッシュメントにはフルーツの盛り合わせオムレツを選択、そうこうしてるうちに周囲もごそごそと動き始める。着陸態勢に入り、アユタヤ上空あたりで順番待ちの列に並び、やがて搭乗機スワンナプームへランディング。6時間強のフライトは無事終了となった。
カタール航空・QR836便・バンコク行き
前回同様、チケットを2つに分けて購入したので、バンコクでひと呼吸おくことにした。といっても、午後到着して翌朝出発なので、適当場所で一泊するだけ。それにしても慣れって怖いもので、バンコクに到着したとたん、あぁ~無事戻って来れたな…なんてホッとしてる自分が少し怖い。今回は時間があったので市内へ向かう。数日ぶりの都会の喧騒ってやつが妙に懐かしい、、、というのは言い過ぎだろうか。
バンコク
  6日目
ルート概略
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スワンナプーム国際空港、CI834、桃園国際空港
さて、あらためて復路もCI便。別に狙ったわけではないが、2日に分けでジャンボのハシゴ…。もう日本のエアラインじゃ見られないし、折角の機会なので乗っておくことにする。今日はバンコク-台北だけだが、スワンナプームCIラウンジを見届けて搭乗口に向かうと、何とそこには台北で見かけたスカイチーム塗装のB747が出発を待っていた。ちょっと予想外だったが、こういうのってマニア心をくすぐるもの。単純に、格好いいなぁ~と思う。そういえばスカチーのスペマ機といえば、金浦ー済州で偶然乗ったことがあったっけ…。で、そんなB747だが、内装はどこか年季を感じさせるものの、最新のキラキラ・フリートにはない重厚な雰囲気というのも貴重に思えてくる。出足が遅れたので、F開放のC席は取れなかったが、それはそれで印象に残るフライトになりそうだ。
チャイナエアライン・CI834便・台北行き
何の因果かここ数ヶ月で4度目のスワンナプーム出発、プッシュバックされるCI834便から別れを告げる。台北からの到着時もそうだったが、いろんな飛行機がいるもんだなぁ~なんて外を見ていたら、タキンシグ途中にターキッシュエアラインズの300機目の機材を目撃する。離陸後しばらくして水平飛行に入り、機内サービスが始まる。食事にはタイらしいメニューを選択、デザートをいただいたあとは特に何をするでもなく時間を過ごす。バンコクから台湾南部までほぼ一直線に飛んだあと西岸沿いに北上し、3時間ちょいで桃園空港に到着。さぁ、明日はもっと早い時間の出発なので、空港近くに泊まって、最終アンカーに臨むことにしよう。どうやら路線バスが出てるようなので、ちょっと冒険してみるか…。
チャイナエアライン・CI834便・台北行き
  7日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
台湾桃園国際空港、CI100、成田空港
早朝、目が覚め何気なく窓の外に目を向けると桃園機場捷運の高架が見えた。トラブル続きで何度も開業が延期されているようだけど、本当に大丈夫だろうか?(後日談:その後、桃園MRTに乗る機会がありました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)さて、最終日の今日は朝早めの出発なので、朝食はパスして空港へ直行する。第二ターミナルCIラウンジは数日前に利用した第一ターミナルとは違って明るい雰囲気だった。麺類がオーダーできるコーナーがあったので軽く朝食にする。さて、乗りっぱなし最後の8レグ目はこの旅3度目となるCIのジャンボ。直前でキャンセルが出たようでF開放のC席へ予約は変更済み。早速、搭乗口に向かうと見覚えのあるスカチー塗装のジャンボが今日もトーイングされていた。そして搭乗機のレジ番号を見ると、往路で利用したのと同じ機材。すぐ横にはボーイング社のコーポレートカラー塗装のB777-300ERが出発するところだった。
チャイナエアライン・CI100便・成田行き
離陸後、右手遠くに台北市街を見ながら上昇、淡水上空を過ぎるとやがて台湾が遠くなっていく。この旅最後となる機内食台湾らしいメニューを選択、デザートもいただて、1本映画を見終わるともうすでに紀伊半島近くを飛んでいた。房総半島を東側から回り込み、犬吠埼を右手に見て左旋回を繰り返して16Lへアプローチ。思い起こせば、桃園空港は混雑ぶりは相変わらずで、1時間以上の遅延が常態化しているようだった。行きも30分の遅れと案内されていたが、結局1時間半遅れだったし、遅延のことはあらかじめ知ってたので、それを除けば、まぁ快適なフライトだった。というわけで、1週間の旅はこれでおしまい。往路のB747A340A380という4発機リレーから始まり、カタール航空ドーハの桁違いの豪華さ、中東オマーンで垣間見たアラブの雰囲気、少し懐かしいB747の搭乗と、相変わらずぎゅっと詰め込みすぎた1週間だった。そんな余韻に浸りながら、最後にスカイライナーで日暮里へ向かった。
オマーン・マスカット