■旅日誌
[2025/3] 空と海、これから始まる
(記:2025/5/1)
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大阪・関西万博の開催に先立ち、会場最寄り駅となる大阪メトロ中央線の夢洲駅が開業。正直なところ万博にはあまり興味がなかったのですが、新駅開業となれば延伸区間に乗りにいかなければなりません。というわけで万博開催前の人があまりいない静かなときに、駅の様子など見に現地へ出向くことにしました。ただそれだけだというのももったいないので、帰りは少し遠回りして、近鉄特急ひのとりに乗車してみることにしました。
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 日帰り
ルート概略
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夢洲、近鉄特急・ひのとり
直前になって予定がキャンセルになってしまい、1日まるっと空く形になった。他にやることもあってそれほど暇ではなかったのだが、この先、何か月かますます忙しくなるのが分かっていたので、少し気分転換を兼ねて思い切って遠出することにした。半年前と同じパターンで、まずは6時を目標に新横浜へ行く。前回は6時3分発ののぞみに乗車したが、今日はひかりで西を目指す。すっかり新幹線の需要も戻ってきたようで、のぞみひかりもかなりの乗車率だった。週末の天気は下り坂の予報が出ていたものの、大阪の方はまだそれほどでもないらしい。どうにか持ってもらうとありがたいのだが…。ひかり533号は定刻で新大阪へ到着。ここから在来線を乗り継いで先へ進む。
大阪メトロ中央線・夢洲駅
JR京都線の普通列車大阪駅までひと駅移動、ここで大阪環状線に乗り換える。自分でも意外に思えたが、橋上駅舎が供用されてからここを通るのは初めて、どうせならうめきたエリアへ足を延ばしてもよかったが、それはまた次の機会にするとして、8両編成の323系電車は平日ラッシュなみに混雑していた。明らかに映画の国へ行くと思われる人々は西九条で一斉に降りてしまい、休日の静かな車内に戻る。
大阪メトロ中央線・夢洲駅
弁天町駅大阪環状線から大阪メトロ中央線へ乗り変える。かなり昔、関西出張のついでに乗り潰しを進めたような時期があったが、この駅で降りたことはなく、ガキの頃は東の神田の交通博物館に対し西の弁天町には交通科学館って言うのがあるんだ、、、なんてことを友人だちと話してたのはいつの時代のことだろうか。そういえば、地下鉄と言いながら地上区間はこんな感じだったかなぁ、などと思い出しながら、立体構造が印象的な駅舎で乗り換える。けいはんな線と相互直通運転を行っているので、結構な比率で近鉄の車両がやって来て、1本見送った次の列車に乗り込む。南港からフェリーに乗ったとき以来なので、いまとなっては記憶が定かではないが、阪神高速湾岸線や天保山公園など、ベイエリアの景色を眺めているうちにコスモスクエアへ到着。ここから海底トンネルの延伸区間に入り、列車は数分で真新しい夢洲駅のホームに滑り込む。ラインカラーである緑色をアクセントに黒を基調としたデザインは近未来的というか、大阪の地下鉄らしからぬ雰囲気だった。ホーム上階の広いコンコース、場違いともいえる巨大な階段、50メールはあろうか壁一面のデジタルサイネージ、、、万博受入れは万端といったところだろうか。とりあえず地上に出てみると、万博会場の工事は終盤追い込みといった雰囲気で、作業者が続々と入っていく。案内スタッフの研修だろうか、そんな一団の姿もところどころで見られた。
大阪・関西万博
ここにいても仕方ないので、再び中央線で引き返す。阿波座駅で一旦下車、いかにも大阪の地下鉄といった雰囲気の駅で千日前線に乗り継ぎ、なんば駅で地下鉄を後にする。さて、ここからは今日の後半戦、隣接する大阪難波駅で近鉄に乗り変える。特に目的もなく大阪みやげを扱うお店を冷やかしたり、ホームで行き交う列車を眺めたりして時間を過ごす。「ウエホン行くんは、どの電車やろかねぇ?」ふと初老の夫婦に声を掛けられる。(ウエホン??あ、上本町のことね!)「この電車で大丈夫だと思いますよ、東京もんなので間違ったらごめんなさいね」スマホが普及したので最近はシャッターお願いします攻撃を受けることもなくなったけど、声を掛けられる体質はあまり変わらないらしい。先行するしまかぜを見送り、予約を入れていた特急ひのとりが入線してきた。(余談:しまかぜに乗ったときの旅日誌はこちらをご覧ください。)
近鉄・特急ひのとり
特急ひのとりは近鉄ご自慢の豪華名阪特急、さすがに夢洲だけで大阪往復するのはもったいなかったので、今回は鉄分補給も兼ねてこいつに乗車することにしていた。ひのとりのシートはプレミアム車両とレギュラー車両の2クラス、カフェスポットやWi-Fiサービスなど、いまどきの設備も整っている。今回はレギュラーシートだったが、ゆったり列車旅を堪能するには十分、ジャケ買いしたひのとり弁当にむしゃぶりついたり、単調な車窓に目をやったりしているうちに、あっという間に名古屋駅へ到着。タイパ重視なら新幹線の方が優位だが、名阪間を移動する選択肢として十分ありだなと感じた。
近鉄・特急ひのとり
今日はまだ時間もあったので、名古屋からはぷらっとこだまを利用して戻ることにしていた。最後にぷらっとこだまを利用したのも随分と前なので仕組みも変わっており、最近ではチケットレスで前日まで申し込みができて使い勝手がよくなっていた。こだまの宿命というか、停車するたびにのぞみ・ひかりに道を譲らなければならないので随分時間はがかかるものの、今回みたいに時間があるときは選択肢としてありかもしれない。とは言え新幹線なので駅間の最高速度は285キロなわけで、、、というか確実に道を譲るためにも全力で駆け抜けなければならないわけで、N700系列で統一された効果はこんなところにもあるのかもしれない。それとなく下りのこだまを見ているとN700Sが充当されてるいることも珍しくなく、そうこうして過ごしているうちにこだま728号新横浜へ到着、西日本のスモールAも珍しいなぁと思いながら見送っていると、何と乗ってきたK10編成はミャクミャクラッピングの「大阪・関西万博ラッピング新幹線」だった。相変わらず不思議な引きを持っていたようで何より何より…。
東海道新幹線・こだま728号