■旅日誌
[2018/6] 観光特急「しまかぜ」で伊勢志摩へ
(記:2020/9/6)
(記:2020/9/6)
1日目
昨年の6月と同様、平日だった金曜が休日になったので何かネタがないか画策してみたところ、しまかぜに乗るツアーがあったので参加してみることにした。団体行動はあまり得意な方ではないのだが、個人だと取りづらい列車ということもあり今回はツアーを利用することにした。集合場所は東京駅、まずはひかり503号で名古屋へ向かう。近鉄特急しまかぜは普段乗れる特急とは違い、3編成しかないいわゆるオーダーメイドのハイグレード車両で、デビューから数年経つものの今でも人気が高いという。
さぁ、早速列車に乗り込むことにしよう。ゆったりとした座席は居住性も高く、車内販売はもちろんカフェなどのサービスも充実している。いやぁ、こういう列車旅もいいものだ。なんて感じでそわそわしてるうちにしまかぜは1時間20分ほどで下車駅である宇治山田へ到着。あまりにもあっけない幕切れだった。ここでツアーバスに乗り換え、今日は伊勢神宮(外宮)へと向かう。実はお伊勢参りは二度目なのだが、初めて来たのはまだガキの頃、親についてまわっただけで記憶もかなり曖昧なものになっている。今回こうやって自ら思い立って来たわけだが、どことなく気が引き締まる思いもする、、、といったら大げさだろうか?正に神が宿るような木々の中を歩き、所々でお参りしながら、最後に勾玉池で花しょうぶを鑑賞し外宮をあとにする。
この日のスケジュールには、宿につく前に英虞湾遊覧クルーズが組み込まれていた。船着き場近くにある賢島駅に立ち寄り、伊勢志摩サミット記念館を見学しながら少しばかり時間をつぶす。賢島エスパーニャクルーズという観光船に乗り、一時間ほどで英虞湾をめぐるのだが、途中真珠モデル工場に立ち寄り、養殖真珠の作業などを見学していく。正直なところ英虞湾クルーズにはさほど興味はなかったのだが、逃げられないのがツアーの辛さだろうか。
再びツアーバスで移動、今夜の宿がある相差温泉へと向かう。到着後、宿のバスで石神さんを案内してくれるということなので、時間もあることだし神明神社まで足を延ばしてみることにした。そういえばとある女性アスリートが願掛けしたという逸話を聞いたことを思い出す。振り返るとデメリットばかり書き並べてしまったが、名の通ったツアー会社ということもあり夕食はそれなり、個人旅行とは違い当たり外れはないかも…。さぁ、温泉に入り明日に備えることにしよう。
2日目
2日目のメインは伊勢神宮の内宮であり、自由時間が多めに取られている。朝食を済ませ、昨日と同じツアーバスで宿を出発、途中、離合困難な山道で双方団子状態になるというハプニングに遭ったが、バスの運転手さんが率先してその場をうまく収め、さすが手際のよさが伺える。朝一でこの手のツアーありがちなお土産屋に立ち寄り、あとは内宮へ直行、ここでいったん解散、昼食をはさんで自由時間となった。よく見かける正面の鳥居を通り、五十鈴川にかかる宇治橋を渡り広々とした参道をしばらく進み、御手洗場へ立ち寄る。
神聖な森の中を先へ進み、いよいよというか、皇大神宮までやって来た。日本人とすればここが心のふるさと、何てことを思いながらお参りしてくことにしよう。いやぁ、神域とはよく言ったもので、こうして歩いているだけで不思議と心が落ち着く。荒祭宮などのお社にも寄りながらひと回りして、内宮を後にした。そしてお伊勢参りと言えばここ、おはらい町へ向かう。内宮の鳥居前町として栄えたおはらい町、数多くのお店が立ち並び観光客で賑わっている。とりわけおかげ横丁と言われる一角は食べ歩きだけでなく、大道芸の舞台などもあって縁日のように色々なお店が軒を並べている。夏を先取りするような日差しのもと、少し歩き疲れたので赤福本店で一息入れる。
お昼はツアーで用意されたてこねずしと伊勢うどんをいただき、午後は再びバスで移動、伊勢志摩スカイラインを上り、金剛證寺へ向かう。朝熊岳金剛證寺は伊勢神宮の鬼門を守る寺として知られている。金剛證寺へ到着し、境内を進むとこれまで見たことのない卒塔婆がこれでもかとそびえ立っていた。独特の空気感の中、さらに奥の院の方へと向かう。これまでほとんど予備知識のない場所だったが、こういう経験をさせてもらうのはツアーのいいところかもしれない。