■旅日誌
[2014/11] 秋はどこへ行った?
(記:2015/5/1)
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先月は突然福岡にお出掛けしましたが、なぜかまた今回も福岡へ向かいます。おまけにこれといった目的がないのも一緒でしたが、帰路は佐賀から新規参入したLCCを利用してみました。
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 1日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
JL313、虹の松原、唐津
先月に引き続き、どうしたものか、なぜかまた無計画に福岡へ行くことになった。折角なので何かひとつネタを追加して、往路はJALの新仕様機材SKY NEXTを試すことにする。シートは一新され、飛行中の機内でWi-Fiが使えるようになるのもウリのひとつらしいが、それくらい当たり前であって欲しい気もした。使い道もなく余らせてたクラスJクーポンを消化、羽田を出発すると、いつもの飛行ルートで福岡へ向かう。ただ、今日は天候が悪く、特に午後から大荒れだった模様で、方々で空のダイヤは乱れたらしい。前回同様、空港到着後、乗ってきた飛行機を眺めたりして、ひと息ついたのち、地下鉄で移動する。
JAL・JL313便・福岡行き
地下鉄と言っても、姪浜から筑肥線に入ると様子は一変する。乗客の数もぐっと減るし、玄界灘が見えてくるとすっかりローカル線の雰囲気。もう東京では見ることのない103系のモーター音というのも、どこか懐かしいものを覚える。(後日談:その103系ですが、このあと半年もしないで筑前前原以東から姿を消したようです。)心なしか低い雲も晴れてきたようだが、やがて右手には濃い緑の林が続く。何っていったけ、ここ?そうそう、ここが名勝、虹の松原列車を降りてちょっと歩いてみるか。唐津の手前で途中下車し、海の方へ向かう。
虹の松原
街中を抜け、左手遠くに唐津城を見ながら松浦川にかかる大きな橋を渡る。ちょうどこのあたりから東に松林が広がるのだが、少しの見える方に出てみよう。季節外れの海には人姿はまったくなく、ただ波音だけが響くだけで不思議と穏やかな気分になってきた。普段、なんて見ることもないし、ただ忙しくしてるだけで、ロクな生活をしてないことにあらためて気づく。今日はもう帰ることもないので、虹の松原を後にして、何か旨いものでも食って、早めに休息をとることにしよう。
虹の松原
 2日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
吉野ヶ里歴史公園、佐賀空港、IJ604
天気予報によると、今日も大気は不安定でずっと雨らしい。ただ、唐津付近はまだそんな素振りもなく、穏やかに晴れ渡っていた。朝食を済ませ、川沿いを歩いて唐津城を目指す。唐津城は高台にあるので、街中からはもその姿を見てることができる。朝一だったせいもあり、人の姿はまばらで、とても静かだ。ここまで来たのだから、お城に中も見学しておこう。天守の一番上まで登ると、そこは360度のパノラマ唐津の街並みが一望できて、遠く虹の松原が見渡せる。いやぁ、何だかとても贅沢な気分なんだけど…。
唐津城
長居したい気分を振り切り、唐津城を後にする。歩けない距離でもなかったが、市内循環バス唐津駅まで移動する。今日はこれから唐津線で南下し、佐賀方面へ向かうことにしている。周辺にはあまり見てまわるようなところもなく、そのままホームに上がることにした。目的の列車を待つ間に、筑肥線の列車を何本か見送り、西唐津からやってきた佐賀行きの普通列車に乗り込むとやがて雨が降ってきた。いかにもローカル線といった風情を満喫し、山里の風景を見ながら1時間ほど進むと、列車佐賀駅に到着した。帰りの便までまだしばらく時間があるので、近くでどこか行けそうな場所を探し、吉野ヶ里にでも行ってみることにした。長崎本線の普通列車神埼駅まで移動し、あとは歩いて行くことにする。う~ん、雨止まないかなぁ。
唐津城から見た虹の松原
結局、雨は降り続け、傘を差しながら歴史公園の中を見学していくことになった。吉野ヶ里遺跡が発見されたときは、大きく注目されていたのはかすかに記憶している。敷地の中には、当時の様子復元した建物がいくつもあり、思ったより広くなかなか見応えがある。特に発掘の様子を残した建物は大がかりでなかなかだった。ひと通り見て回ったあと、シャトルバスで正面入口まで移動し、ひと息入れてから吉野ヶ里公園駅へ向かうことにした。
唐津線
吉野ヶ里公園駅から再び普通列車に乗って、佐賀駅まで戻ってきた。あとはもう帰るだけだったが、早めに空港まで行ってしまおう。少し前のT’wayに乗ると思われる人たちに紛れ、バスに乗り、30分ほどで佐賀空港に到着。空港めぐりで来たときは2度目が来るとは思わなかったが、新しいLCCである春秋航空日本に乗ってみようというわけで、今回はこの空港を利用することにした。その名の通り、中国系のLCCが進出して設立したエアラインで、愛称はスプリング・ジャパン、法規制のため本国の出資比率は33%に留められているが、これからどのようなビジネスを展開するのか注目したい。
吉野ヶ里歴史公園
佐賀空港は春秋航空が中国から乗り入れる地方空港のひとつで、そのため佐賀成田便が設定されているようだが、もちろんそれだけではなく、わりと頻繁に行われるバーゲンセールも飛行機好きの日本人の間で人気があるという。空港側も利用者数が増えるきっかけとして期待したはずだが、その空港側の事情で1便に減便されてしまったのはちょっと気掛かりだ。ちなみに春秋航空日本とは言わず、スプリング・ジャパンとしたのは、中国っぽいイメージを払しょくするためだとか、秋=FALLで「落ちる」のを嫌ったのだとか、、、日本の事情を考えて、本国で使ってるA320ではなく、B737を導入したのも興味深い。
吉野ヶ里歴史公園
今日も荒天と成田混雑のために到着便に遅れが出ていた。この調子だと出発も遅れそうだが、やって来たのはJA03GR、3機しかないうちの一番新しい機材。あれ、これって確か、昨日とんでもない目に遭ってなかったけ?佐賀を飛び立ったものの悪天候で一旦引き返し、再び成田を目指したけど途中静岡沖で上空待機、結局降りれず関空にダイバート、翌日つまり今日になって再就航で成田へ向かい、そのまま佐賀便としてやって来たところだった。一日ずれてれば大変なことになっていたわけか…。そうこうして定刻から20分ほど遅れて出発、ところが、他社便の到着を待たなければならないとアナウンスが入る。プッシュバック後、中途半端な場所で待機したまま滑走路が空くのを待つ。やはり空港設備に問題があるようだ。
スプリングジャパン・佐賀空港
ようやく離陸したものの、天候の影響でベルト着用サインが消えてる時間がいつもより短いとのことだった。LCCでB737に乗ったのは初めてだったが、座席の狭さはまぁこんなものだろうか。機材自体は新しいものだし、日系エアラインを退社した人を多く雇ったとかでCAさんの応対も先行LCCに比べると格段にいいように感じられる。期間限定とはいえ、お茶とコーヒーは100円でお替り自由、機内販売で就航先のものを扱っているのも面白い。ビジネスとして軌道に乗せるにはまだまだ時間が必要だと思うが、アイデア次第では意外と延びるかもしれない。いい意味で競争原理がはたらくためにも、今後の活躍にぜひ期待したいものだ。
スプリングジャパン・IJ604便・成田行き