■旅日誌
[2012/12] 岩国錦帯橋空港~釜山日帰り
(記:2013/5/5 改:2015/11/1)
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取れなかった夏休みを少しでも奪還するぞ!作戦・その3です。今回は下心あって岩国錦帯橋空港の開港日に遠征しています。全国空港制覇が主目的で3泊4日の行程組んでましたが、何となく空いた1日を使って釜山日帰りを強行してみました。
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 1日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
ANA633、岩国錦帯橋空港、岩徳線、小倉
そんなわけで、12月の変な時期に少しまとめてお休みをとることにした。とりあえずの目的地は岩国新しい空港岩国錦帯橋空港開港するということで、いそいそと出掛けることにした。全国空港めぐりと称して、最近では茨城空港の開港日に遠征したことがあったが、今回もタイトル防衛という妙な義務感がはたらいていたのは言うまでもない。(苦笑)普段の忙しさを考えると、平日に2日続けて休みをとるというのはかなり勇気のいる行動だったが、3ヶ月前から狙っていたこともあり、どうにかなってしまった。さすがに初日の第1便ともなれば競争率も高騰するだろうけど、そこまでこだわりはなかったので、2便目にしてみたところあっさり予約を確保、、、早期割引と開港直後のご祝儀相場から、運賃の方もぐっと抑えることができたので、それはそれでよしとしよう。
ANA・NH633便・岩国行き
もうない、もうない…と言われながら、またひとつ地方空港が誕生した。誰が数えたか、日本で98番目だか99番目だかの空港だという。米軍と共用して使うのは三沢に続いて2つ目で、かつては民間機も就航していたこともある。地図を広げてみると分かるように、東の広島空港、西の山口宇部空港とも距離があり、岩国の中心部からは車で数分程度と地理的には都合のいい場所にある。中国地方の中核都市である広島市からもそう遠くもないし、決して評判のよくない広島空港や、もうひとつの競争相手でもある新幹線は新岩国駅にこだまが停まるだけで、十分勝負できる環境にある。空港名の一部にもなってる錦帯橋や日本三景のひとつである宮島にもアクセスがよく、また、近隣には大きな企業が点在してるとあってビジネス客も見込まれる。そんなことからANAでは、小型機ながらナイトステイを含む4往復を羽田との間に設定し、積極的なダイヤを組んでいるのも興味深い。
岩国錦帯橋空港
予約した便は午後の出発だったので時間的にも余裕があった。いつもと違って、モノレールを使って羽田へ向かう。初便ではないのでセレモニーがあったわけでもなく、静かな出発となった。岩国便に使われる機材は4往復すべてがB737-800で、搭乗した便の着席率は7割程度といったところだろうか、程よく席は埋まっている。今日は天気もよく視界が利いて都心の様子がよく分かったのだが、ちょうど富士山の真上を通ったのは少々残念だった。その後、南アルプスを右手にみて名古屋上空を通過、小牧、各務ヶ原の滑走路も見てとれる。大阪から瀬戸内海に差し掛かると徐々に高度を落とし、広島空港にアプローチする機影を下にみながら着陸態勢へと入っていく。宮島を越えさらに南側へ回り込み、最後は北向きに機首を向けてのランディングとなった。しばらくタキシングした後、基地エリアを隔てるゲートを通過し民間機用のスポットに到着、2番機とはいえ開港初日、物見のギャラリーが押し寄せている。地方空港らしくコンパクトな空港だが、明るく開放感のあるつくりはなかなか好感が持てる。平日ではあったが、やはりお祭りムードが漂う。降りて早々、記念品を受け取り横断幕やら、ゆるキャラやらでごった返した中、それなりの歓迎を受ける。
岩国錦帯橋空港
到着後、早速、バスに乗り込み岩国駅へ向かう。までは、15分ほどで到着、アクセスのよさを実感する。今回は3泊4日とやや長めの休みが取れたので、岩国に留まらず、明日のために九州まで移動しておくことにしていた。岩国駅からはちょっとひねり(?)を入れて岩徳線を利用する。ここは乗りつぶし目的で来たとき以来だけど、果たして何年ぶりだろうか?遠い記憶をたどっても、トンネルがいくつかあったのと、時折、新幹線の高架に沿って走っていたことくらいしか思い出せない。昔ながらの気動車に揺られるうちに日没を迎え、徳山に着いたときは既に真っ暗になっていた。続いて乗り継いだこだまはRailStarのロゴを残したままで、編成後寄りの自由席へ移動、2+2なのでちょっと得した気分になる。何の気なしに、先程空港でもらった記念品の中身をみるとみかんが2つほど入っており、他にすることもなくそいつをほうばる。ガラガラの車内で1時間ほど過ごした後、小倉へ到着、こだまを降りて、そのまま日豊本線に乗り換え朽網駅に向かう。ここまで移動続きだったがこれで最後、路線バスで北九州空港方面へ、今日は空港近くの某チェーンのホテルで1泊することにしている。当然、羽田からこの空港へ直接やって来ればこんなに時間もかかるはずはないのだが、余計なことは考えてはいけない。そう、今日は全国空港制覇・防衛戦が目的なのだから、、、ホテルのロビーで無料サービスのカレーライスをいただきながら、使命を果たせたことに思いを馳せる。おっといけない、明日の予定を立ててないではないか!
岩国錦帯橋空港
 2日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
北九州空港、SFJ301、金海国際空港(釜山)、梵魚寺(ポモサ)、チャガルチ、SFJ304
今日は岩国とはまったく関係のないところは行くことにしている。ところで、どうして北九州空港かというと、スターフライヤーを利用して、日帰り釜山往復を決行しようと企んでいたのだが、実は大した理由はない。正直なところ、一度くらい日帰りで海外に行ってみるのもいいかな?といった程度だった。空港までは余裕で歩ける距離だったのだが、折角なのでホテルの送迎車で送ってもらう。この7月から、スターフライヤー初の海外定期便が釜山を往復することになり、どの程度利用されているのも興味があるところだ。ダイヤをみると北九州を起点として朝・夜2往復設定されており、9時出発で10時頃には現地到着、帰りは20時釜山発で21時前には北九州に戻って来れる。1日だけでも結構は時間はとれそうだ。
スターフライヤー・7G301便・釜山行き
何だかんだで北九州空港も割りとよく利用する部類の空港になっていた。航空券は前もって購入してあったので搭乗手続きは至極簡単、自動チェックイン機相手に一瞬にして終わってしまう。小さな空港なので出国手続きもあっさりとしたもので、とりあえず待合室で出発までの時間をつぶすことにした。天気予報によると、残念ながら今日は九州、釜山ともに強雨、しかしまだこの時間は晴れ間がさしており、これから搭乗するSFJ301便は朝日に照らされていた。飛んでる時間は30分程度なので機内サービスは思いっきり省略されており、その代わりに待合室で飲み物サービスが提供されていた。そんなわけでSFJといえばこれ、タリーズコーヒーとビターチョコをいただくことにした。あれ?出発便のチケットは発券したけど帰りは、、、eチケットの控えを紙で用意しておくのを忘れていたのでグランドスタッフに聞いてみたら、向こうの窓口で予約番号を伝えればいいとのこと。なんだか海外に行く緊張感がまったくないんだけど大丈夫か??(苦笑)
釜山-金海軽電鉄(BGL)
すべての準備が整い7G301便はオンタイムで出発、博多の手前で雲の上に出る。対馬海峡の上を水平飛行してたのもつかの間、すぐに着陸態勢へと入る。視界が開けると、だだっ広い農地と点在する空き地が見えてきた。そんな感じで金海(キメ)国際空港には本当にあっという間に着いてしまう。タキシング中、窓の外を見るとやはり日本とは雰囲気が違い、軍民共用ためか写真はダメだとのアナウンスが入る。駐機場へ移動する途中に目にした、高翼4発の見慣れぬバカでかい輸送機は一体何だったのだろう?(後日談:あとで調べてみたところ、ロシアの輸送機An-124でした。このあと日本にも渡ったようです。)停止したスポットは中途半端なところにあり、ターミナルまではバスでの移動となった。バスに乗った場所がよかったのか、荷物を預けたわけでもなく一番でイミグレを抜けること、タッチダウンしてから10分もかかっていなかった。毎度ながら(?)何か目的があって韓国に来たわけではなかったが、とりあえず街歩きすることくらいしか考えてない。多分、今日はそんなに現金も使わないだろうし、なぜか4万ウォンほど手持ちがあったので両替はせずに空港をあとにした。
梵魚寺(ポモサ)
空港からの移動は、最近開通した釜山-金海軽電鉄(BGL)を利用するのが一番便利のようなので、駅のある国内線ターミナルの方へと歩いて向かう。このライトレールは、無人制御の小ぶりな2両編成で、高架の上を2駅ほど移動すると地下鉄の乗り換え駅である沙上駅へと出ることができる。この先、いちいち切符を買うのも面倒だし、ここで1日乗車券を購入しておく。とりあえずの目的地としていた梵魚寺(ポモサ)釜山市街の北に位置し、地下鉄バスを乗り継げば簡単に行けそうな場所にある。時折地上を走行しながら、都心とは逆の方向へ1号線で進んでいく。そして終点の1つ手前であるポモサ駅で下車、5番か7番の出口から地上へ出る、、、とここまでは下調べ通り。まぁ、前回釜山に来たときも地下鉄は利用していたので、特に迷うことはなかった。
梵魚寺(ポモサ)
梵魚寺に向かうバスは駅からちょっと離れた場所から出るらしい。大きな通りを後にして200~300mほど歩いたところ90番のバスに乗る。アニョハセヨ、、、多少びくびくしながら、出発を待つバスに乗り込むと運転手さんが笑顔で声掛けしてくれた。1200ウォンを料金箱に入れ、空いてる座席に着くとすぐにバスは出発した。山の方に向かって15分ほど坂道を登ったところでバスを降りる。平日のためか、訪れる人の数は少なくひっそりとしている。周囲に目を向けると山間には雲がかかっていて、ところどころ雪も残っていた。参道らしき道を登って行き敷地の中へと入る。梵魚寺韓国禅寺の総本山で、釜山北部の山間に位置している。残念なことに、山門は放火で焼失してしまい、その復元工事が行われていた。ひと通り伽藍の中を見学し、さらに先はトレッキングコースのようになってるらしいのだが、天気も怪しく一旦休憩することにした。時計を見るともう間もなくお昼といった頃合で、ちょうどうまい具合にお昼を出していただけるようだったので、ここでいただくことにした。周囲にならって銀色のトレーを持って列に並んでみると、おかずとご飯を自分で取るようだ。ナムルとキムチをご飯で混ぜて、暖かいスープとともに口する。簡単なものだったが、韓国風精進料理といったところだろうか?
梵魚寺(ポモサ)
山歩きは止めにして、行きと同様バスでポモサ駅まで戻ってきた。下り坂に加え少々荒っぽい運転だったせいもあり、行きに比べ随分とハイペースだった。地下鉄を利用し、今度は釜山市内へと戻る。中央駅で下車しちょっと怪しい雰囲気の地下街を歩いてみるか、、、そういえば、前回来たときから駅名が変わっているようだけど…。適当なところで地上に出てみると雨が降り出していた。ここからは特にあてがあるわけでもなく、国際市場のあたりから街歩きを始める。西面と並んでここらも釜山きっての繁華街ではあるが、やはり平日のせいなのか、雨のせいなのかちょっと人出は少なかったようにも感じる。何となくウロウロしてるうちにチャガルチ市場へとたどりついたので、市場の中を見てまわる。残念ながら天気予報が外れることはなく、雨脚は強くなるばかりだった。その後、まだちょっと時間があったので、ロッテデパートでお土産を買ったり、釜山駅に立ち寄ったりしながら、最後に軽く夕食をとっておくことにした。
釜山・チャガルチ市場
再び地下鉄BGLを乗り継いで空港へ戻ることにした。折角なので帰り道は行きと経路を変えてみる。3号線に乗り換え、やがて地上に出てきたが、外は真っ暗で何も見えない。金海空港駅を降りて、国際線ターミナルの方へと歩いて向かう。時間に余裕を見ておいたので、出発までまだ少し時間がありそうだ。出発時の心配をよそに無事にチェックインを済ませ、そのままセキュリティエリアまで入ってしまうことにした。金海空港はコンパクトなつくりではあったが、免税品の受取り窓口があったりと、それなりの設備は整っているようだ。免税店とコンビにで中途半端に残った現金を使い切り、出発までの時間をつぶすことにした。
釜山・石焼ビビンバ
帰りの便は20時の出発なので10時間は滞在できたことになる。九州の人が日帰りで往復するのも分かったような気がした。行きと同様、帰りもバスでの搭乗となったが、アシアナの表示がされたままで、どうやら地上の業務はアシアナ航空に委託されてるらしい。バスを降りてタラップへ向かう途中、レジ番号をみてみると行きと同じ機材が使われていた。入り口のところで紙パックのジュースとスターフライヤーのデザインで包装されたお手拭を受け取る。なるほど、飛んでる時間は30分しかないので、こんな形でサービスするのか…。滞りなく出発の準備も終わり、7G304便は帰途についた。帰りの便も程よく席が埋まる程度で、思ったより空席は少なくなかったように思う。対馬海峡上空から九州に差し掛かり、あっという間に北九州空港へアプローチとなったが、東京からの到着便と鉢合わせとなり、しばらくこちら側が待機するとのこと…。雲間から空港の姿がちらっと見えたが、揺れる機内で待たされるのもあまり気分のいいものではない。結局、10~15分ほど余計にかかってしまったが、とりあえず無事に北九州まで戻ってきた。降機後のイミグレも税関審査もスムーズだったので、まぁそちらはよしとしよう。終わってしまえば日帰り釜山は本当にあっけなかったが、とりあえず明日に備え、今日は小倉駅までバスで移動しておくことにした。(後日談:そのSFJの北九州-釜山便ですが、残念ながら2014年3月で休止となりました。)
スターフライヤー・7G304便・北九州行き
 3日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
日原、六日市駅、錦川清流鉄道、錦帯橋、岩国城
明けて3日目、今日は今日でちょっと趣を変えて少々遠回りしながら岩国へ戻ることにしている。なぜかまたカレーのサービスがあったので、さくっと朝食を済ませ、小倉駅へ向かう。土曜日のせいか、朝7時半だというのに博多から間合い運用でやって来た折り返しのN700系こだまはガラガラで回送電車のようだった。続くこだま736号には500系が充当され、こいつで新山口へ向かう。腐っても鯛というか、久しぶりに見た500系はちょっと誇らしげにも思えた。こだまの宿命か、停まっては追い抜かれで1時間ほどしては新山口へ到着、ここでスーパーおきに乗り継ぎ、山口線を北上していく。
500系こだま
普通列車を見送り、続いて同じホームにスーパーおき2号がやって来た。SLやまぐち以来の山口線は何と言うか相変わらず(?)で、景色を眺めながらの特急列車の快適な旅が続く。津和野を通り過ぎ、間もなく日原へ到着、ひなびた駅で降りた人は自分以外にはいなかった。車内での検札が済んでいたので、切符の回収に来るでもなくそのまま列車は去って行く。そうして人影のない山間の小駅にぽつんと取り残されたようだった。その割には駅舎が立派に見えたが、建物の半分は郵便局が占めていた。
日原
なんでこんなところまで来たかというと、未成線のまま終わってしまった岩日線の跡をたどってみようとしている。公共の交通手段だけでの移動となると、路線バスを頼りにするしかないのだが、ご他聞の漏れずここも本数は極端に少い。それどころか、曜日によっては運休してまったく来ない日もあるという。得られた情報がどこまで正確なのか多少不安はあったが、とりあえず六日市までは行けるようだ。待ち時間50分と聞くとうんざりしてしまうが、日に3本あるうちの1本に乗り継げるタイミングだったので、逆にラッキーと思うしかない。ちなみに逆方向で攻めると1日ではうまくまわり切れず、大変さを実感する。そんな状況なので、他に乗って来そうな人の姿はなく、時間つぶしにの付近をぐるっとひとまわりしてみたが、本当に何もなく時間つぶしにもならなかった。そんなわけでようやくやってきたバスに乗り込み、六日市を目指すこととなった。
旧岩日北線跡
途中、3、4人ほどの乗り降りがあったが、最初から最後まで降り通すような客は他にはいなかった。運賃表も整理券の発行も両替機も止められたままで、封鎖された運賃箱の上に料金を置く器が貼ってあり、お釣りもその中からピックアップしろとのこと…。景色を堪能するでもなくやがてバス六日市の中心部へと差し掛かる。どこで降りていいのか分からないまま、気がつけば終点へ到着したみたいだった。バスを降りたところは温泉施設と道の駅を兼ねたような場所で「ゆ・ら・ら」という名前がついている。しばらく周囲をウロウロしてみたが、方向感覚がつかめない。仕方なくゆ・ら・らまで戻ってみて、さらに先の方へ行ってみるとようやく岩日線跡へたどりつくことができた。何のことはない、六日市駅になるはずの場所が温泉施設になっていたことに後から気付く。ここから1キロ弱、未完線の跡地遊歩道として整備されており、六日市トンネルまでは歩いて往復することができる。折角なので、高速道路の脇をトボトボと歩いてみたが、錦町側のとことこトレインとは対照的に怖いくらい寂しいところだった。完成してないのだから廃線というのもおかしな表現だが、遊歩道を往復したあと、再び町の中心部へと向かうことにした。
錦川清流線
次の錦町へ向かうバスの乗り場がはっきりしなかったので、誰か聞いてみたかったが、歩いてる人の姿もなく少々戸惑ってしまった。やむなく役所みたいな建物に入ってみたところ、丁寧にも途中まで一緒に来て案内してくれた。六角形の不思議な建物がバス停とのことっだったが、時刻表が掲示されてるわけもなく、よそ者にはここで待てばいいことなど想像もつかない。そうかと思えば立派なバスが横付けされ、どうやらこれは広島駅まで行く高速バスのようだ。今日はこいつに乗っても目的を果たすことはできないので黙って見過ごす。やがてやって来たのは数人乗りのライトバンで、バスというより自家用の車にしか見えない。コミュニティバスとは名ばかりでバスの体をなしてなかったが、車体に岩国市生活交通バスという文字があったので判別がついたが、念のため錦町まで行くか運転手さんにもに聞いてみる。いつしか雨も本降りになってしまい不安は募るばかりだったが、ようやくホッとできたような気がする。結局、貸切タクシー状態で錦町に到着し、数分後に出発する列車に飛び乗る形となった。錦川清流鉄道を利用するのも久しく、やっぱり乗りつぶしのとき以来となる。天気はいまいちだったが、錦川の景色を楽しみ川西で一旦列車を下車した。
錦帯橋
雨が降る中、川西駅から歩いて錦帯橋へ向かう。天気のことを思うと億劫にもなってきたが、岩国まで来たのだから、ここを外すわけにはいかない。空港でもらったクーポンを提示するとの通行料が要らない仕組みなっていたのだが、でも、なぜクーポンブックに島耕作が描かれてるのだろう?足元が悪い中、錦帯橋を渡る。川の向こう落ち着いた町並みが続き、しばらくそぞろ歩きをする。さらに先を目指しロープウェーに乗って岩国城まで行ってみることにした。ここも山城といっても近年になっては復元されたもので、錦帯橋からよく見える場所に建てられたというのだから、観光施設のようなものだろうか?天気が悪く、時間もそろそろ夕刻に差し掛かるころで視界はいまいちだったが、眼下の錦帯橋とその先の岩国基地がかすかに見える程度だった。
岩国城
帰りも木造のアーチ橋を渡り、とりあえず岩国駅方面へ向かうためにバス乗り場までやって来た。もうしばらく待てばいちすけ号に乗れるようなので、ここで何本か見送る。いちすけ号はかつて市内を走っていた路面電車をデザインしたもので、かつての岩国駅=現在の西岩国駅など当時とほぼ同じルートを通るという。途中、夕方の渋滞にはまったり、雨のせいか2ヶ所も事故に遭遇したりして、ペースが悪いままようやく岩国駅へと戻ることとなった。さて、明日に備えてひと息入れることにしよう。
岩国城からの眺め
 4日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
宮島、弥山、厳島神社、岩国錦帯橋空港、ANA636
最終日の今日も岩国からまた離れて宮島まで行ってみることにしている。朝、あまり遅すぎないように出発し、山陽線普通列車宮島口駅へ向かう。コストダウンとはいえ、悪趣味なモノトーンに再塗装された列車はどうも馴染めない。その後、宮島航路のフェリー宮島へ渡る。こちらの航路は厳島神社近くの大鳥居沖を経由するため、時間は多少かかるが眺めがいいようだ。昨日までの雨はすっかり上がり、波穏やかで晴天にも恵まれ外のデッキににいてもとても心地よい。いやぁ、テンション上がるなぁ~(苦笑)
厳島神社
宮島に到着し、これから人が増える前にとりあえず弥山めぐりをしてみようと思う。お土産屋が立ち並ぶ通りも、この時間はまだ落ち着いた雰囲気を残している。多少迷いながら、紅葉谷公園を通ってロープウエー乗り場までやってきた。最初は小さなゴンドラに乗り、徐々に"下界"の様子が小さくなってくると、途中駅で大きなロープウエーに乗り継ぐ。右に左に、前に後ろに瀬戸内海の景色を楽しみながらやがて山頂駅へとやって来た。ロープウエーを降りたところでしばらく獅子岩眺望を楽しみ、いよいよ弥山山頂を目指すことにした。登りはじめて分かったが、思いのほかきつい山道が続き、軽いハイキングどころか結構本格的なものになってしまった。弥山本堂のある場所でひと息入れ、弘法大師(空海)が焚いた護摩の火が守られてる霊火堂を見学したあと、再び歩き出す。大きな岩やお堂に寄りながらさらに道は険しく感じられたが、どうにかこうにか山頂へ到着、苦労したかいもあってその眺めは格別だった。下りは下りで足に来るものがあったが「こんにちは!」と道中すれ違うひとと声を掛け合うのも清々しく、思い切ってここまで来て本当によかったなと思う時間となった。
弥山
早め早めで行動していたが、下りのロープウエーは既に混み始めていた。麓まで戻り、宮島観光を続けることにしよう。過去に来たときのことを思い出しても、五重塔近くの千畳敷には立ち寄った記憶はないのでちょっと寄り道しておく。そして厳島神社へと進むと、今日も多くの人が押しかけており、人気の場所だということがよく分かる。本宮の中の厳島神社廻廊はいつきても美しく、何回来てもいいものだなと実感する。こちらからみる大鳥居は格好の撮影スポットとあって、人の波は絶えることはなかった。社の中はどんな角度で写真を撮っても絵になるようだったが、そんな感じで厳島神社の参拝を済ませる。気がつけば、もうお昼どきになっていたが、宮島といえばこれ、あなごめしを昼食にいただくことにしよう。お昼どきだったので、人気のお店はどこも行列ができていたので、ちょっと避けるように小さなお店に入ってみたが、家族的に切り盛りしてる雰囲気がまたよかったように思う。通りすがりに試食させてもらったお店で職場のお土産用にもみじ饅頭を購入し、別のお店で自分用にバラのをいくつか購入してみたが、最後にお金を払うところで1種類別のをおまけに付けてもらう。こういうちょっとした心遣いもまた人を惹きつける理由なのかもしれない。
厳島神社
わずか半日ばかりだったが、これで宮島を後にする。帰りもフェリーのデッキに出て、後方で小さくなる厳島神社の景色を眺めながら外の空気を感じることとなった。程なくしてフェリー宮島口へと到着した。この先も山陽線に乗って往路と同じルートを戻り岩国駅まで戻ることになる。最後に路線バス岩国空港まで向かい、空路帰京の途につく。開港後、最初の週末ということもあり空港多くの人でごった返していたが、搭乗しただ羽田便は大きく遅れることもなくほぼ定刻で出発、瀬戸内上空から本州と四国を結ぶを眺めながら、短い"冬の夏休み"が終わるのを振返っていた。
岩国錦帯橋空港