■旅日誌
[2009/12] 復活、懐かしの特急「とき」
(記:2009/12/20)
(記:2009/12/20)
かつて上野-新潟を結んでいた、特急ときの復活運転があり、何となく行ってみることにしました。上越新幹線の開通で役割を終えたあともその名前は引き継がれることになりましたが、今回は団体臨時列車として運転されています。
※下線部をクリックすると写真が表示されます
※下線部をクリックすると写真が表示されます
日帰り
この列車に対して、何か特別な思い入れがあったわけでもないが、確かに特急ときという響きには、懐かしいものを感じる。今回はJR東日本びゅう商品の企画の一環として復活運転するときに乗って新潟駅を往復するコースに申し込んである。少し詳しく見てみると1泊2日で単純に往復するものの外に、片道新幹線を利用して、往路のみ、あるいは復路のみときに乗るコースも用意されており、とりあえず土曜の往路でときに乗るコースを申し込んでみた。2日間使ってのんびりしたいところではあったが、仕事の都合で厳しそうだったので、日帰りで済ませることにしていた。
今回、設定されたダイヤは、朝7時半に上野駅を出発して、13時過ぎに新潟へ到着するスジが引かれていた。というわけで、かなり早い時間に家を出なければならない。実はこの日も、100%体が空く自信がないまま手続きを取ってしまい、あとは何とかするパターンだったが、前の日も相当バタバタしており、どうにかこうにか間に合わせることができた。(後日談:というより、土曜日ではどうしようもない事態となり、あらためて日曜に仕事をすることで決着を図ったので、結果論としては土曜=往復のみの申し込みで大正解だったわけです。)とりあえず7時を目標に上野にやってくると、隣のホームには到着したばかりのあけぼのが停まっており、常磐線の方に目を向けるとゆう編成が臨時列車として出発を待っていた。ゆう編成には先日も乗ったばかりだったが、こんなところで再開するとは思いもよらたかった。そうこうして待っていると、回送の幕を表示した列車が入線してきた。やっぱ、このホームに国鉄色の車両が入ってくるのは雰囲気があっていいな…。到着後、前方幕の幕回しが始まったのでしばらく見ていると、、、臨時や修学旅行などの字幕に続き、くじらなみ、一村一山、碓氷、嬬恋・草津スキー、シーハイル、足利藤まつり、草津、水上、白根、新雪、そよかぜ、、、記憶は定かではないが、そんな感じで絵幕の「とき」がセットされた。いやぁ、何だかたくさんの名前が出てきたけど、これだけでワクワクしてくるな…。(苦笑)高崎行と誤って表示されてた電光掲示の文字も新潟行に直され、いよいよ出発のときが近づいてきた。
列車は定刻に上野駅を出発、懐かしいオルゴールが流れ車内放送が始まる。若干音抜けしたのはご愛嬌といったところだろうか?往年のときは4時間くらいで上野と新潟間を結んでいたが、車内で配られたダイヤによると、今回は途中越後湯沢で30分ほど停車することもあり、5時間半かけて走り抜ける。どうしても、ところどころで頭を抑えられてしまうのは臨時列車の宿命というか、仕方ないことのようだ。それでも在来特急としての走りは、かつての感覚を取り戻したかのようで、新幹線とは違ったスピード感は変な緊迫感(?)がなくてよい。妙に混んでる車両とガラガラの車両とでかなり差があり、どういう並びで座席が振り分けられたのかよく分からなかったが、途中、大宮と高崎で乗り込む人を拾えばあとは増えることはないので、そこあたりから席を移る人もいたようだった。そういう自分もグッズの車販が終わる頃までは気を遣ってじっとしてたが、適当なところで席を移り、ネットで知り合った方と談笑したりして、結構楽しい時間を過ごすことができた。高崎を過ぎればもう関東平野ともお別れ、徐々に山々が迫ってくる。榛名山の雄大な眺めも、利根川上流の渓谷美もそうだが、いつものように旅気分を盛りあえげてくれる。だが、12月だというのに上越国境越えをした先でもほとんど雪がなかったのは少し残念だったかもしれない。そんなこんなで越後湯沢へ到着、しばし休憩タイムとなり、列車の様子なんぞ確かることとなる。本格的な冬はまだ遠い先のことのようだが、新潟地方の天候は、冬の走りというより晩秋程度の雨模様だった。
明日も上りの臨時列車としてときは走ることになっていたが、今回はこのまま新幹線で上野へ戻る予定である。ツアーについてくるお弁当も乗車証明書も車内での引き換えではなく、新潟駅で配られるとのことで、ちょっとだけおあずけをくらったような感じだ。そのお弁当を広げようにも待合室以外に適当な場所が思いつかなかったので、とりあえず北口へ移動してみた。何となくぼんやりしながらお弁当を平らげてしまったが、やさしい感じのする食材と味付けもなかなかいいものだと思った。それとあともうひとつ、ツアーに付いてきた1000円分の引換券を使うためにお土産屋さんを見てまわったりしているうちに2時間は過ぎてしまい、結局、駅からは離れずに、このまま戻ることにした。(余談:お弁当とお土産付きで片道新幹線利用の14000円と考えると、結構安いかもしれませんね。)奇しくも帰りの新幹線にもときという愛称が付いてるわけだが、新旧の対比が1日でできてしまったのはある意味面白いことかもしれない。帰りの新幹線はガラガラだったが、越後湯沢での乗り継ぎ客を乗せると席はほぼ埋まった。新幹線だと新潟まで通しても2時間か、、、そう思うと隔世の感があるな…。