■旅日誌
[2009/6] 裏街道・表舞台~新金・常磐貨物線踏破号
(記:2009/7/18 改:2022/1/3)
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昨年から数えて今回で5回目になりますが、お座敷列車で貨物路線をめぐるちっとした小旅行です。これまで、都合が悪かったり、申し込みするヒマもなかったりと、どうしても相性が悪かったのですが、ようやくこのツアーに参加することができました。発売開始後あっという間に売り切れてしまうくらい人気があるとか。ちなみに今回は新金・常磐貨物線踏破号という名前でツアーが設定されています。
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 日帰り
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
常磐線・武蔵野線・京葉線・外房線・総武線・新金線・常磐貨物線・山手貨物線/新金・常磐貨物線踏破号
今回はJR東日本が企画したツアーへの参加になる。前振りの通り、普段、旅客列車が通らないようなところをうまく絡めて、また個人客が利用することも少ない団体専用列車に乗れる機会でもあり、なかなかの人気だという。乗りつぶし派(?)としても心動かされるものがあり、前々から参加してみたいと思っていたのだが、どうも相性が悪く5回目にしてようやくそのチャンスに恵まれた。今回の"目玉"は総武線と常磐線をショートカットする新金線と三河島から田端・上中里に抜ける常磐貨物線で、興味のない人にとっては、何じゃらほい?といったところだと思うが、お座敷列車に乗って、珍しい景色見て、お弁当食べて、ひたすら6時間、電車に乗り続ける旅…というわけだ。思い起こすと、常磐貨物線にはホリデー快速で、武蔵野線と常磐線の渡りぶらり鎌倉号でチェックしていた経験がある。
新金・常磐貨物線踏破号~宴編成
今回はどうにか締め切りに間に合ったようで、申し込みOKのメールがその日のうちに届いていた。ツアーの出発地は上野駅なのだが、ツアーチケットとバウチャー券は当日東京駅でのみ配付とのことで、面倒でも一旦途中下車しなければならない。まぁ、文句を言っても仕方ないか…。ちなみに今回のツアーの値段は11500円とちょっとお高め、それにしてもJR東日本はうまい商売を見つけたものである。(苦笑)チケットとパンフレットを受け取り、あらためて上野へ移動、もう一度改札の外へ出てお弁当を受け取らなければならない。ようやく借り物競争が終わり、ホームへ向かうと列車は既に入線していた。今日の旅のお供は宴編成、前回までとは編成が違うだ。なぁに、細かいことはどうでもいいか…。早速車内に乗り込み、先程受け取ったパンフレットなどに目を通しておくことにした。なになに、今日の経路は、、、
上野(8:28ごろ)→取手(折返し)→(常磐線・北小金支線)→南流山(折返し)→(武蔵野線・京葉線・外房線)→誉田(折返し)→(千葉経由)→新小岩操→(新金線)→金町→松戸(折返し)→三河島→(常磐貨物線)→田端操→(新宿経由)→品川(14:39ごろ)
資料のつくりも随分とマニアックだな…。
新金線
まず最初に取手へ出てから列車は最初の折り返しを行い、北小金支線を渡って武蔵野線へ入る。南流山駅で折り返しとなっているが、もちろん旅客ホームではなく、引込み線のような場所での退避となる。すぐ脇を通常の電車が走り抜けていくのも妙なものだ。タイミングをみてダイヤに合わせて本線に入り、武蔵野線、京葉線と進み、蘇我駅を通過して最後に外房線の誉田までやってきた。当初は運転停車扱いだったが、ドアが開放されることになり、折角なので外房線との並びなどの写真を撮っておくことにする。列車は来た道を引き返し、今度は千葉駅を経由して総武線をしばらく進む。ひたすら乗っているだけなのでもっと飽きるかと思ったが、外をキョロキョロしているだけでも意外と時間は早く過ぎていく。なのでどのタイミングで昼食にするかちょっと迷ったが、周囲の様子も気にしながら新金線に入る前に済ませてしまうことにした。特に変わったものでもなかったが、上野で配られたお弁当をいただいてるうちに新小岩へ到着、脇に逸れて操作場の中に入りここでしばらく停車する。慣れてくると、この取り残され感が面白く思えてきた。
新金・常磐貨物線踏破号~宴編成
指定された時刻通りに列車は動きだし、いよいよ今回の目玉である新金線へと向かって進んでいく。新金線は新小岩と金町を結ぶ路線として、その頭文字を取ってそう呼ばれている。いまでも一日数便だけだが、総武線と常磐線の間を貨物列車が通過するという。新中川にかかる橋を渡り、左にカーブを切っていく。何となく異質に思える空間を列車は比較的ゆっくりと進んでいく。普段、貨物しか通らないところを場違いお座敷電車が走るというのも面白い。十数分で新金線を走破、今度は金町駅近くの退避線で出発時間を待つことになる。特急やら緩行やら地下鉄直通の普通電車など常磐線はいろんな種類の列車が走ってるんだなぁ、なんて見ていたら、引退が決まった207系がたまたま横を通っていった。何もすることがなかったのか、思わずシャッターを切ってる人もいる。時間が来て列車は動き出し、次の折り返しである松戸へと向かう。
新金・常磐貨物線踏破号~誉田駅で折り返し
誉田と同様、予定を変更して松戸でもドアが開放された。臨時列車なので乗れません、とさかんにアナウンスしている。再び常磐線を上り方面へ向けて出発、三河島の手前で貨物線に入り、するりするりと田端の操作場に向かって列車は進んでいった。かなり奥の方までやってきたところで、最後の折り返しとなるのだが、この場所での退避時間は今回のツアーの最長である50分ほどの待ち合わせとなる。そんなことなどお構いなしにすぐ脇を京浜東北線の電車が通り過ぎていった。進行方向が変わり、新幹線の車庫を横に見ながらいくつか渡り線を跨ぎ、最後に山の手貨物線、、、いやいや、いまでは湘南新宿ラインと呼ぶべき路線へ入る。あとは終点の品川へ向けて走っていくだけだが、貨物列車同様、池袋にも、新宿にも止まらなかった。
新金・常磐貨物線踏破号・ツアーの様子
最終目的地である品川に到着したのは16時過ぎ、普段使わない10番線に入線し、無事ダイヤをこなしてツアーは解散となった。興味のない人にとっては、苦痛でしかばいような感じだったが、終わってしまえばあっという間だった。また次があるとすれば、路線次第では参加してもいいかな?と思う。ちょっと無茶なことをいうと、大阪あたりでやっても面白いかもしれない。あまり深いことは考えずにボーっと1日を過ごすにはいい企画だったかもしれない。ちょっとしたアイデアで楽しめそうなネタはまだまだありそうなので、ぜひ期待したいものだ。(後日談:続けざまに第6回の貨物線踏破号に参加してしまいましたが、旅日誌はこちらをご覧ください。)
常磐貨物線~田端操
 ※追記
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
両国、新金貨物線、新金貨物線大宮号、大宮、鉄道博物館
その後2012年9月に、新金線を通る団体臨時列車に乗って大宮へ向かい鉄道博物館へ行くツアーに参加する機会があった。出発地には両国駅が指定されていて、3番ホームを利用するのは初めてのことだった。普段使われない通路赤絨毯敷きのレトロな雰囲気があって駅票も凝ったデザインだった。今回乗車した団体臨時列車新金貨物線大宮号両国駅を出発したあと津田沼駅へ行って、新小岩まで戻り、新金線を通って金町駅で常磐線に合流、その後馬橋支線を通過して武蔵野線に合流し、西浦和の手前で東北貨物線に入り大宮へ抜けるというものである。途中に馬橋支線は初めての通過だった。鉄道博物館には以前にも行ったことがあったのでどちらかというと目的ではなかったが、ツアーにはニューシャトルの往復券と大宮駅エキュートの1050円分金券、そして記念品付きの博物館の入館券がついていた。この年は夏休みがなかったせいもあって、多少は息抜きにはなったのだろうか?(後日談:その後、鉄道博物館を再訪する機会がありました。そのときの旅日誌はこちらこちらをご覧ください。)
新金貨物線大宮号