■旅日誌
[2013/5] JAPAN RED始動~秋田へ
(記:2013/10/14 改:2015/11/1)
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今回もまた突然の思いつきで、新しい秋田新幹線に乗ってみることにしました。新在直通運転の新しい車両=E6系はあっと驚くような真っ赤なボディーでかなり目立ちます。JAPAN REDというキャッチフレーズは言いえて妙、用もなく秋田まで行ってしまいましたが、折角なので角館に寄ってきました。
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 1日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
秋田新幹線、スーパーこまち、大館
毎度ながらきっかけは些細なこと、何となくえきねっとを見ていたら、ある週末にスーパーこまちのグリーン車に空きがあり思わず衝動買い、、、休みが取れるというウラもなく予約を入れてしまった。少々唐突な話ではあるが、この4月に秋田新幹線の新しい車両=E6系がデビューし、スーパーこまちという列車名で運行されることになった。新しもの好きとしてはぜひ乗っておかなければならない…と、適当な理由をくっつけ、いそいそと出掛ける。昨年デビューしたE5系に似て、突き出た先頭車のフォルムはもちろん、真っ赤な車体が何しろ斬新だ。JAPAN REDというキャッチコピーも悪くはない。そんなわけで今日は東京駅7:56発のスーパーこまち7号秋田へ向かうことにした。(後日談:その後のダイヤ改正で秋田新幹線はE6系・こまちに統一されました。)
E6系・スーパーこまち
分刻みのダイヤの中、折り返しはやぶさ・スーパーこまちとなる列車がやって来た。あらためて見てもE5系とE6系で編成された列車は、かなりの存在感がある。車内整備の間に先頭の方へ行き、その後でグリーン車のある後方車両まで戻ってきた。アテンダントのお迎えを受け、車内に乗り込む。アッパークラスにしてはやや派手かな?第一印象はそんな感じだったが、フル規格の新幹線の比べるとやや圧迫感があるかもしれない。と、まぁ別に文句を言うつもりはないのだが、すぐ後ろの一団んが賑やかなのがちょっと気がかりだ。やがてスーパーこまち7号は東京駅を定刻に出発、上野、大宮と停車し、やがて新幹線らしい走りっぷりとなる。飲み物サービスに使われるカップにもグリーン車のマークが入っていたり、全ての座席にコンセントが配置されてたりと気遣いは感じられたものの、大声で話す大人たちとはしゃぐガキども、、、もとい、元気のいいお子さんたちは終始しゃべりっぱなしで全く落ち着くことだできない。そんなヤツは乗るんじゃない!とは言たくないが、場所をわきまえて欲しいものだった。
スーパーこまち・車内
盛岡を過ぎ、在来線区間に入ったあとも静かになることはなく、そのまま秋田まで来てしまった。静かにしていたいから高いお金を払っている人もいるだろうし、分別つかない子供までグリーン車に座らせるなんてどんだけ金持ちだか知らないが、注意するどころか自分たちも話しに夢中になってるのはいただけない。まぁ、腹を立てても仕方ないけど、今日ばかりはわざわざグリーン車を利用する必要はどこにもなかったようだ。秋田駅へ到着し、最後にスーパーこまちの全景を写真に収めておく。そういえば、落ち着けなかったせいもあってか、お昼のタイミングを完全に逸してしまったか、、、
秋田新幹線・スーパーこまち
秋田までやって来たものの、スーパーこまちに乗るのが目的だったので、この先の予定というのがまったく立っていない。何となく流れで奥羽本線普通列車に乗り込み、しばらく北上する。ロングシートの車両ではいまいち旅行気分にもなれず、ただひたすら田舎の風景を眺めつつ惰性で終点の大館まで来てしまった。とりあえずの周辺でも一周してみることにするか…。ハチ公像を見たあと、少し離れたところに旧小坂線大館駅の建物が残っていて、さらにもう少し歩いてみると廃線跡に出くわす。そうか、廃止されたは4、5年くらい前だったか??残った線路はまだ使えそうだけど、やはり列車が来ない線路というものは寂しいものだ。妙に感傷的になったところで、大館駅まで戻ってきた。
旧小坂線の廃線跡
再び奥羽本線に乗り込み、秋田方面へ向かう。このまま帰ってもよかったけど鷹ノ巣で下車し今日はここでひと区切りとするか…。名の通った駅だと思って下車したものの、駅前は閑散としている。それでも何かないかと商店街を進んでみたが、SLが残された公園が見つかったくらいで、もうこれ以上どうしようもないようだ。そんな状況だったので、近くの場所に投宿し明日に備えることにする。今日はぱっとしないなぁ~とテンション上がらないまま諦めかけていたところ、宿近くで偶然見つけたお店できりたんぽを試してみることに、、、真冬の時期ではなかったが、冴えない一日もどうにかこれで救われたような気がしてきた。
鷹ノ巣駅
 2日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
秋田内陸線、角館、JAL2616
今回はまったくの無計画だったが、折角秋田まで来たのだから、どこかひとつくらい寄ってみることにした。まずは鷹巣駅から秋田内陸線に乗って角館を目指すことにする。秋田内陸線には、かなり昔に乗りつぶし目的で来たけど、果たして何年ぶりだろうか?「角館まで」と言って購入した切符は、これだけで記念のお土産になってしまいそうな硬券で、人気のない待合室で出札時間までしばらく待つことになった。8時を少しまわり、ホームに停まっていた1両編成のディーゼルカーに乗り込み、やがて列車鷹巣を出発、穀倉地帯をしばらく進みやがて山間部へと差し掛かる。列車は時折現れる鬱蒼とした杉木立の中を走り続け、やがてマタギの里、阿仁合へと到着、一旦ここで角館行きの急行もりよしに乗り換える。
秋田内陸線
以前、この急行に乗ったときはイベント列車だったような気がしたが、今回は普通車が1両のみで運転されていた。有料の急行というだけで貴重な存在に思えてしまうが、アテンダントも乗り込み沿線案内や車内販売が行われる。時間帯が早過ぎたのか、あるいはハイシーズンでないせいか、乗ってる人も少なく、車内は気怠い空気に包まれていた。田植えをする人たちに見送られ、旧阿仁合線から高規格な新線区間に入り列車はスピードを上げていく。十二段トンネルを抜け、旧角館線区間に戻る頃には車窓は再び田園風景となり、程なくして終点角館へと到着した。鷹巣を出発してからおよそ2時間、ローカル線の旅はこれで一旦これでおしまいにして、次は町歩きといってみよう。
角館
角館は東北の小京都とも呼ばれ、歴史を感じさせる町並みが残っている。また桜の名所としても有名で、ソメイヨシノやしだれ桜が咲き誇る季節は、江戸情緒が漂う武家屋敷の風情と相まって一見の価値ありだという。残念ながら今回は季節的には少々ズレてしまったが、都会の喧騒から離れ、のんびりと町歩きするにはもってこいの場所のようだ。前々から気にはなっていたものの、これまで立ち寄る機会はなく今回は少しまとまって時間がとれたので、ここで過ごすことにした。角館駅をあとにして15分ほど歩くと、大木が立並ぶ通りにたどり着くことができる。さらにその先へ進むと道の両側には古い立派な家並みが軒を連ねていた。佐竹北家の城下町として築かれた建物は、江戸時代の様式のまま代々引き継がれ今に姿を残しているという。武家屋敷の中には見学可能な場所も多く、史料が展示されてるところもあるようなので順に見ていくことにした。
角館・武家屋敷/青柳家
通り沿いに南側から、小田野家河原田家岩橋家と見ていく。鬱蒼とした木々に囲まれた庭、簡素ながら落ちついたたたずまいが見てとれる。続いて見学した青柳家展示品も多く、敷地内にある建物には武具日用品美術品などテーマごとに展示されていた。そして最後に見学したのが石黒家で、ここは一番高い家柄屋敷だという。部屋装飾など、ざっと説明をしていただきあらためてその価値を知ることができたようだ。
角館・武家屋敷/青柳家
ただ見てるだけとはいえ時間が経つのは早く、気がつけばお昼どきになっていた。やはり地のものがいいかな?と思い、昼食には比内地鶏と稲庭うどんを試してにした。地鶏の食感と、ちょっと気温が上がっていたせいか冷たい稲庭うどんの清涼感がたまらなく贅沢に感じた。その後桧木内川へ行ってみたあと、樺細工伝承館に入って樺細工の工芸品を見学し時間をつぶす。そうか、そういえばあんな模様の茶筒があったな…遠い昔の記憶がふとよみがえる。都合、3、4時間はいただろうか?これで角館を後にする。
角館・武家屋敷/石黒家
伝承館の正面からエアポートライナー秋田空港まで移動する。帰りは空路羽田へ戻ることにした。エアポートライナーは路線バスとは違い、乗り合いのタクシーというかバスというか、ワンボックス車で空港と主要地を結んでおり、いま思えばバンコクで乗ったあれも似てたかもしれない。1時間ほどで秋田空港に到着、愛想のいい運転手さんに料金を支払い帰りの便まで時間をつぶすことにした。今回はほんの思いつきで秋田まで来てしまったが、日本らしさを実感するいい機会になったようだ。
角館・武家屋敷/石黒家