■旅日誌
[2002/11] たったひと区間の新線
(記:2002/11/3 改:2016/10/10)
(記:2002/11/3 改:2016/10/10)
ほんの思いつきで芝山鉄道に乗りに行くことにしました。ご存知の方も多いと思いますが、成田空港開港の見返りで地元の足として設置された路線ともいえます。実際には京成線の東成田から1駅伸張した形になっていますが、そのたったひと区間の裏には歴史的に一言で片付けられないものがあります。詳しいことはいつものように識者に譲るとして(こればかり)京成のなかで唯一未乗だった成田-東成田間も併せて乗り通すことにしました。ちなみに今回は成田まで車で往復しています。
※下線部をクリックすると写真が表示されます
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日帰り
こんな言い方は失礼かもしれないが、千葉県の片田舎にひと区間だけ新会社の新線が開通した。成田空港に関連する路線だが地元以外でどれだけ知られているだろうか?成田から先の東成田までのひと区間が未乗だったので、今回あわせて訪れることにした。芝山鉄道という独立した会社だが、地元出資の第三セクターの会社で運行は京成が担当し、すべての便が京成に乗り入れている。車両も京成からのリースと京成の乗り入れ半分という形だ。
最近、勤務地が変わったので自分の車を運転する機会がめっきり減っていた。以前は休出するときはほとんど100%車での出勤だったが、こんどの勤務地は都会の真ん中なので車を止めておくところがない。なので、今回は車を転がすことも兼ねて遠出することにしていた。心配だったのは車を止めておく場所があるかどうかだったが、まぁ何とかなるだろうといつものように気楽に考えていた。途中高速を利用したが、手持ちのハイウェーカードで古いタイプのものがずっと残っていて、なかなか交換する機会がなくようやくこの日交換することができた。町中のハイウェーカードを売ってるところでも交換できないし、料金所やSA、PAですら交換してくれないという。自分だけかもしれないが、事前の告知や宣伝などまったく聞いた覚えがなく(普段は高速道路なんて使わない)ある日突然「このカードま使えません!」と料金所の窓口で一方的に宣告された。偽造防止のためというのは理解できなくもないが、客のことなどまったく考えていないお役所仕事にはとても腹が立つ。まったく迷惑な話だ。
さて、運良く成田駅の近くで車をとめておける場所が見つかった。京成成田駅で切符を購入する。芝山鉄道はパスネットが使えないが、自販機にパスネットを通せば芝山千代田まで通しで切符が買える。時刻表をみて唖然とした。事前に何も下調べしてなかったが、日中は1時間に1~2本しか出ていない。それも5分ほど前に出ていってしまったようだ。仕方ないのでじっと待つことにする。東京都のマークをつけた列車がここまで来ているのはちょっと違和感を感じるが、上り方面の列車を何本見送っただろうか。
ようやく目的の列車が入ってきた。4両編成で日中は成田と芝山千代田をただ往復しているようだった。成田駅を出てからは、成田空港駅方面との分岐点までひたすら長い区間をぶっ飛ばしていく。トンネルに入りすぐに東成田に到着した。開港当時はここが成田空港の終着駅として使われていたのでいくつものプラットフォームがあるが、いまは端っこのふたつだけを申し訳程度に使用しているようだ。東成田で2人の警備員が乗り込んできて車内を見回っている。連結部分など念入りに確認していたが、何か複雑なものを感じる。東成田から先は単線でカーブの区間が続きやがて地上に出てくる。用地買収の関係から「く」の字に曲がったまま伸張したということをどこかで読んだような気がする。終点の芝山千代田駅は高架の駅だった。隣接する空港用地の向こうには滑走路や停留している飛行機を見ることができる。空港の反対側はというと、ロータリーと駐車場があるだけで他には何にもなかった。バスの時刻表をみると各方面に連絡するバスが意外と多く設定されているようだった。近くに、ここから先さらに路線を延ばすことを要望する看板があったが、非常にむなしく感じる。特に何をするでもなくすぐに次の列車で戻った。何か観光の目玉でもあれば集客のきっかけにでもなるかもしれないが、、、明らかに「乗り」が目的とみえる集団ご一行様がいたが、芝山千代田で折返し東成田で降りていった。成田まで戻りなんとなくJRの駅を見物してから帰路についた。(後日談:その後、東成田に立ち寄る機会がありました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)