■旅日誌
[2003/3] 目指せ北関東~一杯のラーメンを求めて
(記:2003/4/28)
(記:2003/4/28)
普段から過酷な環境下での仕事には慣れてましたが、久しぶりに命の危険を感じるくらい忙しくなりました。体調的にもいっぱいいっぱいでしたが、精神的なところでも結構限界を感じてました。私と付き合いの長い人は分かると思いますが、そんなときはどんな行動をとるか?そう、どこかにぷらっと出掛けたくなる症状が出始め、土曜の徹夜明け即ち日曜の朝始発で帰宅しようとしたときについに衝動的に逆方向の電車に乗っていました。
※下線部をクリックすると写真が表示されます
※下線部をクリックすると写真が表示されます
日帰り
月に70時間の残業を越えると過労死が認定されるらしいが、ここ3年間を振り返ると70時間の残業で済んだ月などありゃぁしない。ぶっちゃけ、残業時間が3桁にならなければ「今月は楽だったな…」と思えるくらい感覚がマヒしてしまっている。そんな中、2月のカレンダーは28日しかないというのに、残業時間を計算してみるとちょうど200時間になっていた。
徹夜続きでくたくたになってたこともありこれ以上続けると要らぬミスを犯しそうで、切りは悪かったが思い切って始発に乗って帰ることにした。ところが何を思ったか、気がついたときには反対方向の電車に乗っていた。絶対に頭は回ってないはずなのに、直感的にルートが浮かび上がりまずは浅草へ向かうことにした。自分の右側にいる悪魔は「ええい、行っちゃえ!」と盛んに誘ってくる。同時に左側にいた天使もたまらず「たまにはそうね♪」と囁きかけてきた。確かに極度の睡眠不足でおかしくなりかけてたが、別に妄想癖があるわけではない。実はまったく前振りがなかったわけでもなく、栃木方面に行きたいという気持ちはどこかにあったのだ。
というわけで1月の続きで東武線の未乗区間を目指すことにする。適当にやってきた準急で館林まで行き小泉線に乗り換える。記憶が定かではないが、吊り掛けサウンド満点の編成は1月にお世話になったやつのようが気がした。東小泉で太田行きに乗り換えなければならない。3月だというのに、赤城下ろしの吹きっさらしは結構こたえる。たまらず待合室に避難した。先程乗った西小泉行きが往復して元に戻ってくるとの同時にようやく折返しの太田行きが入ってきた。更にわずかな区間ではあるが太田まで乗り通し伊勢崎まで向かうことにする。太田駅は高架へ架替え工事中のようで端っこの中途半端なところに連れてかれた。ここから赤城までの間は以前に乗ったことがあるので残りの伊勢崎までの区間を通れば完乗となる。
東武からちょっと離れて両毛線で佐野までは向かうことにした。朝早かったせいというか徹夜明けというか小腹が空いてきたので、夜食用に買っておいた残りの食料に手をつけることにする。気のきいた朝食を求めにちょっと遠征してもいいのだが、ここはお昼を楽しみにガマンすることにしよう。伊勢崎駅で首都圏では珍しくなったオレンジカードを売っていたので衝動的に買ってしまった。佐野まで切符を購入しても残高が出てしまうのだが、頭も回っておらず細かい計算などする気もおきるはずがない。(笑) 両毛線は比較的本数があるようで、何時間も待たされるようなことはなかった。赤城山を左手に見つつ平らな北関東の風景の中を東に進んでいく。佐野駅に着き駅前に出てみたが人の姿が少なく閑散としていた。きれいに整備された街並みではあったが、なぜか人がほとんで歩いてない。とりあえずお目当てと考えていたお店に歩いていってみた。まだ開店には1時間以上あるのだが40分前には並んでおいた方がいいという情報も得ていたこともあって、少しコンビニで時間を潰すことにした。あらためて45分前にお店の方へ行ってみると、既に4、5人いるではないか…(驚) 何はともあれ列に並ぶことにした。
ちょうど並びはじめた頃から人が集まりだし、あっという間に20人くらいの列になってしまった。11時半開店で2時頃には80食限定分を全て売り切ってしまうと聞いていたが、なるほどと思った。それから、お店に面した道路は結構交通量があるので車からの視線を覚悟した方がいいと聞いていたが、本当にじろじろ見られることになる。我ながら徹夜明けにしては相変わらず元気だなと感心しつつ40分以上立ちぱなしで待ちようやく開店となった。運良く最初のロット(?)で座席にありつけ、基本に忠実にラーメンと餃子を注文する。ほどなくして、塩ラーメンかと勘違いしそうなほど澄んだスープのラーメンとやや不揃いな餃子一列が出てきた。まずはスープをすすってみる。なるほどしょう油ベースだがとても上品である。こってり系も悪くはないのだが、こういうやさしいスープの方がどちらかというと自分に合うように思う。続いて青竹打ちの麺を食してみる。笑ってしまうほど太さも長さも不揃いだが、しっかりとした麺の印象だ。う~~ん、なるほど、これはうまい!!続いて餃子をつっつく。こいつも、ぜひおすすめと聞いたことがあったが、もちっとした適度な食感がこれまた何ともいえない。正直言って、今までの人生の中で一番うまいラーメンと餃子だった。
ふぅ~~と大きく息をつきながらお店の外へ出てきた。信じられない程の人の列にちらっと目をやり優越感に浸る。佐野駅に戻り、乗りつぶしを再開することにしよう。伊勢崎駅もそうだったが佐野駅もただのJRの駅で、東武線のにおい(?)はほとんどしない。券売機もJRのものしか見当たらないのだが「会社ボタン」を押すと東武の切符も買えるようになっている。さっき買ったオレンジカードのことを思い出し、試しにこれで東武の切符を買ってみる。当り前のように買えてしまい、まずは葛生までを往復することにする。走っていることは知っていたが、ここで元りょうもう号と思しき普通車に初めて乗ることができた。車内に入ると入口付近の席が取っ払われていたが、中ほどのクロスシートに腰をおろす。「古くせー!」などと文句垂れてるやつもいたが、まぁいいじゃないか。葛生駅には何もないことを確認し、ここからひたすら上りで浅草方面へ帰ることにする。館林駅までやってきて更にひとつ未乗路線を片付けることができた。
そういえばもうひとつ東武線に未乗があったので、こうなりゃと思いやっつけることにする。館林から準急に乗ったが気がついたら西新井に差し掛かるところだった。さすがに不眠不休で20時間も30時間も起きていれば意識を失っても不思議ではない。ましてや、あんなにうまいものをいただいてしまっては、、、(笑) とりあえず、ここで意識が戻ったので大師線に乗り換える。終点には改札がないので、西新井駅の中間改札で切符が回収される。たった1区間ではあるがこれで東武線がすべて完乗となった。といっても、あと2ヶ月もすれば半蔵門線との直通運転が始まるので、わずかばかりだが未乗区間ができてしまうことは既に気付いていた。(後日談:その後、半蔵門線延長後にあわせて無事やっつけました。)それはさておき、折角なので新井大師にお参りに行くことにする。縁日のような感じで露店がいくつか出ていた。帰りは環七通りまで出てバスに乗ればどこかにいけるだろうと考えそちらへ向かう。すぐに王子行きが目にとまったのでそいつに乗ることにした。たまたま目の前の席が空き、そこに座ったとたん意識を失ってしまったのはいうまでもない。